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【書評】篠田達明「徳川将軍家十五代のカルテ」

一石二鳥は素晴らしい。 概要  医師・篠田達明が徳川歴代将軍の既往歴を探り、死因を考察した診断記録。  文献に記された徳川歴代将軍の病歴から各将軍の健康状態、臨終の様子からその死因を現代医学の知見に基づいて考察している。  診断対象は将軍だ...
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【書評】保阪正康「あの戦争は何だったのか」

今回読み返した中で、最も前回から捉え方が変わった一冊。 概要  作家・保阪正康が太平洋戦争について解説した「大人のための歴史教科書」。  内容は旧日本軍の組織構造から開戦に至るまでの経緯、戦時中の状況、降伏までの経緯について詳細に書かれてい...
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【書評】上原善広「異形の日本人」

個人的にこういうのすごく好き。 概要  フリーライター・上原善広が送る、いわゆる「異端」とされてきた人々の半生を綴ったルポ。  彼ら、彼女らがなぜ「異端」とされてきたかを紐解きながら、彼ら、彼女らを「異端」たらしめた日本という国、日本人の本...
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【書評】大井玄「人間の往生」

個人的には頓死が一番理想的な死に方、と思っていた。 概要  看取りの医師・大井玄が、自らの知見、経験をもとに医学、哲学の観点から人間の理想的な逝き方について考察する。  考察対象は往生の仕方だけでなく、認知症、がん告知、在宅看取り、心霊現象...
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【書評】北川智子「ハーバード白熱日本史教室」

ハーバードという名前にまんまとかかった。 概要  歴史学者・北川智子が自身の歴史観とハーバード大学での講義体験についてつづった半生史。  学生時代に受講したハーバード大学の日本史の講義に歯がゆさを覚えた著者が、その歯がゆさの正体を突き止め、...
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【書評】阿川弘之「大人の見識」

最初は著者のこと良く知らなかった。 概要  作家・阿川弘之が、大人が有すべき見識について自身の見聞や体験に則しながらつづった懐古談。  著者が主に扱った近代史における日本海軍、英国を主題材とし、最後には孔子の見識にも触れつつ「大人の見識」に...
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【書評】菊地正憲「速記者たちの国会秘録」

やっぱ歴史は面白い。 概要  ジャーナリスト・菊地正憲が送る、国会速記者の証言録。  「速記者」とは、国会の議論の場で発した議員たちの発言を逐次記録する公務員である。  衆議院、参議院、各委員会で、議員たちに最も近い場所から彼らの発言を記録...
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【書評】美達大和「死刑絶対肯定論」

十数年ぶりに読み返した。 概要  現役の無期懲役囚:美達大和による死刑制度評論。  長刑期の囚人が集う「LB級刑務所」にて、いわゆる極悪犯罪者と呼ばれる者たちと寝食を共にしている筆者が、長期懲役囚の生態を包み隠さず暴き出す。  その上で、死...
電子回路

【書評】渡波郁「CPUの創りかた」

このレベルの本を求めてたんよ。 概要  中学生レベルの知識のみでCPUの仕組み、動作、その創りかたを解説するCPU入門書。  内容とアンマッチな表紙が印象的だが、本文も驚くほどノリが軽い。  刊行が2003年と古く、扱うCPUも最小限のスペ...
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【書評】読売新聞文化部「唱歌・童謡ものがたり」「愛唱歌ものがたり」

やっぱ歴史は面白い。 概要  読売新聞の日曜版に掲載された連載記事「うた物語」及び「名曲を訪ねて」をまとめ、文庫本化したもの。  上記連載は現代に渡って歌い継がれてきた童謡、唱歌、愛唱歌が誕生した背景、作詞者、作曲者の半生などを紹介すること...