量子力学

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【量子力学】状態数と状態密度

シュレディンガー方程式から波動関数とエネルギー固有値を求めることで、その系の量子力学的状態を求めることができる。  その状態の数え方として、あるエネルギー固有値以下の状態を数える状態数という考え方がある。  考え方はそこまで難しくないのだが...
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【量子力学】三次元での定常状態の一粒子系②~箱型ポテンシャル中の自由粒子~

前回 にて、球殻に閉じ込められた自由粒子のエネルギー固有値を求める問題を扱った。  今回は同じ三次元自由粒子でもより初等的な系である、箱型ポテンシャル中の三次元自由粒子を扱う。 (本来だったらこれが①の方が相応しい。)  無限井戸型ポテンシ...
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【量子力学】三次元での定常状態の一粒子系①~球殻に閉じ込められた自由粒子~

前回 にて、一次元での定常状態の一粒子系については一旦閉めることにした。  次は調和振動子か角運動量かと思いながら大学時代のノートを見返していたところ、以前解いた面白い問題を見つけたので解き直してみた。 問題  三次元空間に存在する質量\(...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系⑦~デルタ関数型ポテンシャル~

前回 に引き続き、一次元での定常状態の一粒子系の例題を解いていく。  今回はデルタ関数型ポテンシャルが存在する系を考えていく。 問題  右図のように、\(x=\pm L\)に無限大のポテンシャル障壁、\(x=0\)に面積\(v_{0}\)の...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系⑥~周期的境界~

以前 にて、一次元定常状態の一粒子系の有名問題「トンネル効果」を挙げた。  今回はその番外編。  一次元定常状態の一粒子系の量子力学の他の例題として、周期的境界が存在する系を扱う。 問題  図のように、長さ\(L\)の区間にある、質量\(m...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系⑤~トンネル効果~

前回 にて、量子力学では、ポテンシャル障壁よりエネルギー値が小さくても、ポテンシャル障壁が占める領域に粒子が存在し得ることを見てきた。  今回はいよいよ、上記事実が見せる量子力学特有の現象「トンネル効果」扱っていく。 問題3  右図のように...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系④~有限井戸型ポテンシャル編~

前回 に引き続き、具体的な問題を解いていく。 ただし、今回からはシュレディンガー方程式を完璧に解くことはせず、ある程度物理的考察ができるところまで解き進めたらストップすることにする。 問題2  ただし下記事項を利用してよい。  ①\(\va...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系③~無限井戸型ポテンシャル編~

前回 の続き。  前回の内容を踏まえ、今記事から具体的な問題を解いていく。 問題1  右図のように、\(x=0, L\)に無限大のポテンシャル障壁があり、その内部にある自由粒子を考える。 \begin{align}V(x)= \begin{...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系②~準備編~

前回 の続き。  量子力学の具体的な問題を解く前に、問題を解く上で必要になる武器を揃える。 ここで大まかな解き方を把握し、問題を解く上での見通しを立てやすくするのが狙いだ。 シュレディンガー方程式  古典力学では運動方程式という微分方程式を...
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【量子力学】一次元での定常状態の一粒子系①~導入編~

はじめに  量子力学。 この言葉を聞いたことがある人は、多くいるだろう。 しかしそのうちの大半の人は、この言葉に対してネガティブな感情を抱くのではないだろうか。  「なんか難しそう」 「学者だけが知っていればいい」 「自分には関係ない世界」...