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【書評】ロバート・D・エルドリッチ「オキナワ論 -在沖縄海兵隊元幹部の告白-」

沖縄問題の根底にあるもの。 概要  在沖縄海兵隊元幹部の政治学者・ロバート・D・エルドリッチによる、米軍基地をめぐる沖縄問題の解説書。  沖縄に本格的に携わるまでの著者の経歴を辿りながら、沖縄をめぐる日米の歴史、現在における沖縄、日本、アメ...
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【書評】馬淵澄夫「原発と政治のリアリズム」

あの日に起きた、あの事故の裏側。 概要  政治家・馬淵澄夫による、福島第一原発事故対応のドキュメンタリー。  原発事故発生後に、政府と東京電力(以下、東電)の合同組織の一員として緊急招集された著者が、政府側の人間として実際に目の当たりにした...
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【書評】上原善広「路地の教室-部落差別を考える-」

この手の本は意外にに初めて。 概要  フリーライター・上原善広が自身の経験をもとに執筆した、路地の初心者向け解説書。  路地(差別部落)とはそもそも何かという話からスタートし、(推測の割合が多いものの)路地の成り立ち、穢多と非人の違い、戦後...
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【書評】上原善広「聖路加病院 訪問看護科 -11人のナースたち-」

看取りを別の視点から。 概要  フリーライター・上原善広による、聖路加病院訪問看護科の密着取材ルポ。  東京を代表する総合病院である聖路加国際病院(以下、聖路加病院)に所属する訪問看護科に著者が半年間通いつめ、訪問看護やそれを受ける患者の姿...
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【書評】大塚ひかり「女系図でみる驚きの日本史」

やっぱ系図って面白い。 概要  エッセイスト・大塚ひかりが、女系を辿って作成した系図をもとに日本史を読み解く新感覚の歴史エッセイ。  滅亡したと言われる一族が、実は女系で辿ると今の皇室に繋がっている。そもそも、夫の家柄ではなく妻の家柄が、夫...
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【書評】荒井利子「日本を愛した植民地 南洋パラオの真実」

もうあれから10年? 概要  社会学者・荒井利子が日本統治時代のミクロネシアの実態を綴った一冊。  ミクロネシアの日本統治時代、太平洋戦争、アメリカ統治時代を生きた島民たちを取材し、そこで得られた証言から当時の実情をありのままに伝える。  ...
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【書評】松原一枝「文士の私生活ー昭和文壇交友録ー」

軽妙な語り口が癖になる。 概要  作家・松原一枝による、昭和を代表する文壇たちとの交流を綴ったエッセイ。  戦前、福岡で出会った矢山哲治を皮切りに、阿川弘之、川端康成、阿部公房、志賀直哉、宇野千代といった錚々たる文豪たちと交流を重ねた著者が...
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【書評】岡崎守恭「墓が語る江戸の真実」

墓は面白い。 概要  ジャーナリスト・岡崎守恭による、お墓に焦点を当てた歴史エッセイ。  江戸時代のキーパーソンたちのお墓を巡った自身の体験をもとに、お墓から見えてくる歴史を紐解く。 レビュー   誤解を恐れず言うと、自分は子どもの頃に家系...
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【書評】能勢伸之「防衛省」

内容濃いが頑張ってモノにしたい。 概要  ジャーナリスト・能勢伸之による防衛省の解説書。  「防衛省」と「自衛隊」の違いは何かというシンプルな問いから始まり、防衛省の歴史、組織、指揮系統、システムについて詳説する。  また、非武装中立論や集...
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【書評】千正康裕「ブラック霞が関」

国会議員の必読書にすべきでは? 概要  元厚労省官僚・千正康裕が霞が関(中央省庁の労働体制)の実態を赤裸々に綴った上で、中央省庁の働き方の改善方針と国会運営の本来あるべき姿を説く提言書。  著者が厚労省に入省した2001年から退官した201...