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【行列】逆行列とディターミナント③~連立1次方程式への応用~

行列

 前回

からの続き。

 今回は応用編。
 とは言っても、内容を端的に言うと「連立1次方程式を行列を使って楽に解いてみよう」という話だ。

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一般論

 x1,x2,,xdを変数とする連立1次方程式

{a1,1x1+a1,2x2++a1,dxd=p1a2,1x1+a2,2x2++a2,dxd=p2ad,1x1+ad,2x2++ad,dxd=pd

を考える。これを下記のように、行列とベクトルを使って書き直す。

(a1,1a1,2a1,da2,1a2,2a2,dad,1ad,2ad,d)(x1x2xd)=(p1p2pd)Ax=p

 よって行列Aの逆行列をA1として、(2)の両辺に左側からかければ

A1Ax=A1pIx=A1px=A1p

となり、逆行列A1pに左側からかければ解を得ることができる。

 

 この解法の強みは、変数の数(方程式の数)に依存せず、逆行列さえ求めれば瞬時に答えに辿り着けるところにある。

 変数2つの連立1次方程式ではあまりありがたみを感じないかもしれないが、変数が3つの場合はこの解法がその威力を発揮する。

具体例

 実際に逆行列を利用して連立方程式を解いてみる。

練習問題

 次の連立1次方程式を解け。

(1){6x+5y=7xy=8(2){x+y+3z=67x+8y+6z=5y+2z=4

 解答(1)

 連立方程式を行列とベクトルで書き直すと、

(6511)(xy)=(78)Ax=p

と書ける。ここで行列Aの逆行列を求めると、

A1=165(1516)=111(1516)

となるため、これを利用すると、

x=A1p(xy)=111(1516)(78)=111(7+40748)=111(3355)=(35)

となる。よって、求める解はx=3,y=5となる。

 

 解答(2)

 連立方程式を行列とベクトルで書き直すと、

(113786012)(xyz)=(654)Ax=p

と書ける。ここで行列Aの逆行列を求めると、

A1=117(1011814215711)

となるため、これを利用すると、

x=A1p(xyz)=117(1011814215711)(654)=117(173451)=(123)

となる。よって、求める解はx=1,y=2,z=3となる。

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終わりに

 今回紹介した逆行列を応用した解法はあくまで解法の1つであって、毎回これを使う必要はない。
 うまい計算方法を見つけ出すのが早いか、何も考えずに逆行列を求めるのが早いか、それは問題によるだろうから、解きやすい方法で解けばよい。

 それでも、変数が4以上の場合は何も考えず逆行列を求めてしまった方が早いと思う。
 (前回紹介したガウスの消去法は任意のd次の正方行列で適用可能である。)

 

 次回は完全に暗記系の記事になるが、今後登場する特殊な行列を紹介しようと思う。

 

 END

 

 ※追記
 今後必要な知識となる、特別な行列の記事を執筆。

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