【東京事変】「総合」感想

東京事変

 東京事変から一足早いクリスマスプレゼントが届いた。

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概要

 東京事変初のベストアルバム。

 2013年までにリリースされたスタジオアルバムを全て収めたCDボックス「Hard Disk」はすでに世に出されているが、いわゆる「ベスト盤」と呼ばれる作品は今作が初だ。

 2021年までに発表された楽曲から30曲が厳選され、内2曲は新曲となっている。

 収録された過去の作品28曲については、ミックスのアップデートが施された。

 また同時に、ミュージックビデオが全て収められたミュージックビデオ集「Prime Time」も発売され、「総合」の生産限定盤には本作も同梱されている。

 生産限定盤にはスペシャル特典として、「体」と「絶体絶命」2曲のリミックス音源が収録されたカセットテープ「噂のミックステープ」を封入。

 さらにUNIVERSAL MUSIC STORE限定で販売されるコンプリートセットには、このカセットテープを再生するためのポータブルカセットプレイヤー「MOONWALKマン」が付属している。

感想

 今回購入したのは、UNIVERSAL MUSIC STORE限定のコンプリートセット。

 

 カセットテープをいじるなんて20年ぶりぐらいだろうか。

 当時の車はまだカセットプレイヤーで音楽を再生していたから、触るのはそれ以来だ。

 MOONWALKマンに電源となる単3電池2つ(これは自前で用意しなければならない)を入れ、カセットテープをセットして「Play」ボタンを押し込むと再生される。

 特有のノイズ音から始まる音楽や、実際に「巻き戻し」される様子など、「ああそうそう、こんな感じ」と懐かしさを覚えながら楽しむことができた。

 

 また本特典には、カセットの音源をパソコンに取り込むソフトのインストールCD(まさかの8mmCD)も付属している。

 とは言っても、やることはラジカセにテープをセットして外の音源を録音する方法と大差ない。

 MOONWALKマンとパソコンをUSBケーブルで接続し、テープを再生させながらソフト上で録音するだけだ。

 

 さて、ここからはベスト盤の話。

 ニューミックスが施されたということでどんなもんかと聴いてみたが、想像以上だった。

 各楽器の音がくすみなくクリアになっていて、イヤホン越しでもイヤホンの中で5人が演奏していて、それが直に耳に伝わってくるようなリアリティを感じる。

 特にベースとドラムのリズム隊のフィルタが無くなり全開で耳に迫ってくるが、それでも煩わしさを全く感じさせない。

 

 そしてなんと言っても「原罪と福音」である。

 久々に歌詞と曲の両方で自分に刺さってきた曲。

 FNS歌謡祭で初めて聞いて「この曲は…」と思い、改めてCDで聴いて虜になり、スマホに音源を取り込んでリピートする日々を送っている。

 歌詞に関しては、特にここと選び出すことが出来ない。

 全部良い。

 いわば、1曲に1つ入っていそうな胸に刺さるフレーズを集めて作った「東京事変ベストフレーズ集」がそのまま1曲になったようなイメージだ。
 (書いてみたらずいぶん安っぽい例え方だな…)

 これは御託を並べるより聴いてもらった方が良いだろう。

 歌詞のリンクだけ下記に貼っておく。

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終わりに

 本作で初めて収録された「仏だけ徒歩」と「原罪と福音」の2曲。

 最初、曲調的にアルバム内の配置は「仏だけ徒歩」がオープニング、「原罪と福音」がエンディングを飾るのかと思っていた。

 だが蓋を開けてみると実際は「原罪と福音」がトップバッターに、「永遠の不在証明」がラストに据えられていて意外だった。

 今考えると、「仏だけ徒歩」で始まり「原罪と福音」で終わる配置はありきたりで綺麗すぎる気もする。

 だが個人的には、敢えて「原罪と福音」を最後に置かないことで、彼らが「ベスト盤を出したからと言って東京事変が終わるわけではない」という意思表示をしていると考えたい。

 楽観的な願望だが、「東京事変が終わってほしくない」という願いは自分の偽らざる本音だ。

 いつか何らかの形で終わりを迎える日が来るだろうが、それまでは彼らの発信をリアルタイムで受け取れる今を楽しみたい。

 最後に、最高のクリスマスプレゼントをありがとうございました。

 彼らの前途に幸あらんことを。

 

 END

 

 

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