つい嬉しくて呟いてしまった。
いや、まさか受かってるとは思ってなかったもんだから…
これまでの振り返り
前から受けたいと思っていた漢検を始めて受検したのが2年前。
2級に合格し、次は準1級を受けるかなぁ、と思いながらも1年ほどは何も勉強しない時期が続いていた。
しかし去年の3月、書店に立ち寄った際に下記の本を見つけた。
この本、かつては通称「カバー率」で知られたシリーズであり、自分も2級受験時に2級の問題集にかなりお世話になった。
そのカバー率が大幅改訂され、第3版が刊行されていたのである。
(本記事では「漢検マスター」と略して呼称することにする。)
しかも、刊行されたのはちょうど(当時の)今月。
中をパラ見してみると、ちょうど去年(当時では2020年)の検定までのカバー率が示されており、いずれも85%以上がカバーできているようだった。
去年までの検定問題はこの1冊でカバーできるから、今年1年はこれで勉強して、今年の分は来年に過去問集を買って、演習も兼ねて対策すればいけるのでは?
というわけでタイミングが良かったこともあり、漢検マスターを購入して準1級の勉強を本格的に開始したわけである。
合格までの勉強法
カバー率を購入し、勉強を開始したのが去年の3月、試験本番が今年の6月。
その間の勉強スケジュールは下記の通りである。
- 2021/3 インプット1周目
- 2021/4~6 インプット2周目
- 2021/7~9 インプット3周目
- 2022/1~5/1W 苦手問題対策
- 2022/5/2W~6/1W アウトプットその1
- 2022/6/1W~3W 不正解問題対策
- 2022/6/3W~試験前日 アウトプットその2および不正解問題対策
先に言っておくと、2021/10~12の3か月間はサボった。
(言い訳すると別の資格試験を控えていたのでそっちに集中していた。)
なので正味の勉強期間はちょうど1年になる。
1つ1つ振り返っていく。
1. 2021/3 インプット1周目
まず、購入した漢検マスターを1周した。
しかし、ここでは本格的なインプットはせず、流し読みして出題漢字、語句、四字熟語、出題形式などの把握に重きを置いた。
このとき、2級と準1級のレベル差に驚愕し、「四字熟語全然わからん…」とすでに半ば諦めの境地に達していた。
2. 2021/4~6 インプット2周目
難しさに絶望しながらも流し読みを終えたところで、本格的なインプットを開始。
読み系の問題(読み、表外の読み、熟語と一字訓)は赤シートを使って、書き系の問題は実際に書き取りをして勉強する。
ただし、「文章題」は「読み」と「書き取り」で補えるだろうと考えて飛ばした。
まずは1ページ分を上記の方法で勉強し、終わったらその1ページ分を演習する。
1回目の演習では、間違えた問題に印をつけた。
1ページの演習を1回で完答できるまで繰り返し、完答できたら次ページに進んだ。
最初の演習では半分答えられるかという程度だが、まぁまだ十分時間はあると楽観的に捉えじっくり時間をかけて取り組んだ。
また書き系の問題では、許容字体を積極的に使った。
例えば「禱」は「祷」で、「瀆」は「涜」でも正解になる。
明らかに許容字体の方が楽に覚えられるので、あるなら利用しない手はない。
ちなみに漢検マスターには許容字体一覧が付録でついているので、自分はそれを惜しみなく使った。
3. 2021/7~9 インプット3周目
2周目と同じ内容の勉強を繰り返す。
また、ここの1回目の演習で間違えた問題にも印をつけた。
4. 2022/1~5/1W 苦手問題対策
インプットを3周したら、2周目と3周目の両方で答えられなかった問題を抽出し、これらの問題の対策に移行。
読み系の問題は、Excelマクロを使って簡易的な問題演習用アプリを作成し、アプリでの演習を通じて対策。
書き系の問題は、苦手問題をExcelに一覧にしてまとめて印刷(苦手問題一覧用紙)し、それを参照しながら書き取りでインプットしていった。
また、四字熟語についてはほとんど知らなかったため、YouTubeで四字熟語を読み上げている動画を録音し、スマホに入れて通勤時に何度も聞き流した。
これがかなり効果を発揮し、書き取り練習時に頭の中で読み上げが再生され、スムーズにインプットが進むようになった。
5. 2022/5/2W~6/1W アウトプットその1
ここからアウトプットを開始。
使用したのは下記の模擬試験問題集。
演習量をこなしたかった自分にとって、全18回という量が購入の決め手になった。
1日に1回分の模擬試験を解き、間違えた問題は4のExcelマクロおよび印刷した苦手問題一覧に順次追加していった。
ちなみに模擬試験は全部で18回分あるが、合格ラインとされる8割(160点)以上を獲得できたのは3,4回分ぐらいしかなかった。
大体の平均得点は約150点、ひどいときは130点台のときもあったと思う。
また個人的に、演習の開始時期が遅かったと感じた。
全18回分の模擬試験が収録されているため1周するのが精いっぱいで、2周するにはもう1か月早く演習を開始するべきだった。
ただそれでも、18回の演習量をこなしたことで自信がつき、落ち着いて本番の試験に臨めたと思う。
注意点は「共通の漢字」で、実際の試験より難易度がかなり低い。
本書の難易度の認識で本番に臨むと絶対に詰むので要注意。
6. 2022/6/1W~3W 不正解問題対策&文章題確認
模擬試験で誤答した問題を含め、アプリと苦手問題一覧用紙でインプット。
また同時期に、最初に飛ばした漢検マスターの「文章題」に取り掛かった。
「文章題」の問題を一通り演習し、間違えた問題をアプリと苦手問題一覧用紙で練習。
7. 2022/6/3W~試験前日 アウトプットその2および不正解問題対策
下記過去問集を使って、本番直前の力試しを実施。
昨年度の過去問3回分を解き、誤答した問題の確認と対策を実施した。
ちなみに過去問3回分いずれも、8割(160点)を超えていない。
この時点で自分は「受からなくてもしょうがないかな」と半ば諦めて(悟って)いた。
受検時の様子
そうして1年間勉強し、いよいよ2022年度第1回の検定試験に挑戦。
人数は結構多いなという印象。
割り当てられた部屋は1部屋だったが、40人ほどいたと思う。
いざ試験開始。
分からない問題は飛ばしつつも、全て解き終わったのは30分後ぐらい。
そこからはひたすら推理と勘を頼りに空欄を埋めていった。
それでもわからない場合は、適当でも無理くりにでも空欄を埋めて足掻いた。
例えば「書き取り」の問題では同音異字を答える問題があるが、片方しか知らない場合は2つの欄に同じ漢字を書いた。
これなら確実に2点は取れるから、空欄で出すよりはマシだ。
また「共通の漢字」は確実に答えられたのは1問だけだったが、他の4問は勘で全て埋めた。
そんなこんなで試験は終了。
正直、終了後の手応えは微妙だった。
運が良ければ…といった具合である。
だから落ちても仕方がないとは思っていたが、今回を逃すと次はいつ受けられるかわからい状況だったのでどうにか受かっていて欲しい願望もない交ぜになっていた。
結果発表
そして迎えたWEBでの合格発表日。
先述した複雑な心持ちで迎えたため、合格がわかったときは素直に安心した。
さらに1週間後、結果詳細が郵送で届いた。
168点。
点数は160点台だろうと思っていたから予想通り。
さらに間違えた問題をピックアップしてみると、予想通りに間違えていたものがほとんどだった。
だが2問だけ「これは絶対標準解答通りに解答した自信がある」にも関わらず誤答扱いされている問題があった。
いずれも読み問題で1点ずつの配点なので、これらが合っていれば170点に乗っていた筈だ。
(なんの遠吠えだ?)
そして、わからないなりに推理と勘で埋めていった問題を調べると、なんと16点も稼いでいることが分かった。
これらの点数が無かったら、間違いなく不合格になっていた筈である。
なので、今回の合格は正直に言うと運も味方した。
(今年の運を使い果たした気がして怖い。)
終わりに
今後は当分、腰を据えて自分が趣味でやりたい勉強に割ける時間が確保できなくなる。
でも、やはり合格してしまうとその上への欲は出てきてしまうわけで…
いつかは取りたいなぁ、1級…
END
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