大学時代のノートを見返していたところ、フーリエ級数の応用問題を見つけたので解き直してみた。
問題
以下の各問に答えよ。ただし全問題においてm,nは正の整数とする。
(1) ∫π−πcos(nx)dx,∫π−πcos(mx)cos(nx)dxを計算せよ。
(2) f(x)=a02+∞∑n=1ancos(nx)のとき、∫π−πf(x)dx,∫π−πf(x)cos(nx)dxを計算せよ。
(3) f(x)が以下の周期関数のとき、(2)におけるa0およびan(n≥1)を求めよ。
f(x)=|x|(−π<x≤π),f(x+2π)=f(x)

(4) (3)の結果を用いて、無限級数112+132+152+⋯=∞∑n=11(2n−1)2の値を求めよ。
解説
(1)
実際に計算する。
∫π−πcos(nx)dx=[1nsin(nx)]π−π=0∫π−πcos(mx)cos(nx)dx=∫π−πcos(m+n)x+cos(m−n)x2dx(和積の公式より)={12∫π−π{cos(2mx)+1}dx(m=n)12∫π−π{cos(m+n)x+cos(m−n)x}dx(m≠n)={12[12msin(2mx)+x]π−π(m=n)12[1m+nsin(m+n)x+1m−nsin(m−n)x]π−π(m≠n)={π(m=n)0(m≠n)
(2)
実際に計算する。
∫π−πf(x)dx=∫π−π{a02+∞∑n=1ancos(nx)}dx=∫π−πa02dx+∞∑n=1∫π−πancos(nx)dx=a02∫π−πdx+∞∑n=1an∫π−πcos(nx)dx=a02⋅2π((1)の結果より第2項の積分が0になる。)=πa0
∫π−πf(x)cos(nx)dx=∫π−π{a02+∞∑k=1akcos(kx)}cos(nx)dx=∫π−πa02cos(nx)dx+∞∑k=1∫π−πakcos(kx)cos(nx)dx=a02∫π−πcos(nx)dx+∞∑k=1ak∫π−πcos(kx)cos(nx)dx=0+∞∑k=1ak∫π−πcos(kx)cos(nx)dx((1)の結果より)=an∫π−πcos(nx)cos(nx)dx((1)の結果より)=πan((1)の結果より)
(3)
まずa0について。式(1)を変形して計算を進めれば、
a0=1π∫π−πf(x)dx=1π{∫0−π(−x)dx+∫π0xdx}=1π{[−12x2]0−π+[12x2]π0}=1π(π22+π22)=π
となる。
続いてan(n≥1)について。式(2)を変形して計算を進めれば、
an=1π∫π−πf(x)cos(nx)dx=1π{∫0−π(−xcos(nx))dx+∫π0xcos(nx)dx}=1π{∫−π0xcos(nx)dx+∫π0xcos(nx)dx}=1π{[xnsin(nx)]−π0−∫−π01nsin(nx)dx+[xnsin(nx)]π0−∫π01nsin(nx)dx}=1π{1n∫0−πsin(nx)dx−1n∫π0sin(nx)dx}=1π{1n[−1ncos(nx)]0−π−1n[−1ncos(nx)]π0}=1πn2{−1+cos(−nπ)+cos(nπ)−1}=1πn2{cos(nπ)+cos(nπ)−2}(一般にcos(−x)=cosxより)=2πn2{cos(nπ)−1}=2πn2{(−1)n−1}
よって式(3)、式(4)より、
a0=πan=2πn2{(−1)n−1}
(4)
(3)の結果を利用するとf(x)は、
f(x)=π2+2π∞∑n=1(−1)n−1n2cos(nx)
となる。
ここで式(5)においてx=πとすると、
f(π)=π2+2π∞∑n=1(−1)n−1n2cos(nπ)=π2+2π∞∑n=1(−1)n−1n2(−1)n=π2+2π∞∑n=11−(−1)nn2=π2+2π(2+232+252+⋯)=π2+4π(112+132+152+⋯)=π2+4π∞∑n=11(2n−1)2
よってもともとf(x)=|x|(−π<x≤π)であり、f(π)=πであるため、式(6)から、
π=π2+4π∞∑n=11(2n−1)2π2=4π∞∑n=11(2n−1)2π28=∞∑n=11(2n−1)2∞∑n=11(2n−1)2=π28
終わりに
本来であればフーリエ級数の解説記事から先に書くべきだろうが、それはフーリエ変換と合わせて後で作成することにする。
仕事でもフーリエ変換を使っているからできればその話もしたい。
(もちろん内容はある程度ぼかすが。)
END
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