【電子回路】オペアンプ①~基本性質と負帰還回路~

電子回路

 亀並みの遅さでやってる電子回路の勉強。

 オペアンプやり始めたのでまとめていく。

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基本性質

 オペアンプとはOperational Amplifierの略で、日本語では演算増幅器と呼ぶ。
 名前の通り、電圧(信号)を増幅する素子である。

 ただし、入力電圧をただ増幅するのではなく、2つの入力電圧の差を増幅する。
 故に、オペアンプにはプラスとマイナスの2つの入力端子が存在し、それぞれ非反転入力端子反転入力端子と呼ぶ(図1参照)。

図1

 非反転増幅端子から入る電圧を\(V_\text{in}^{+}\)、反転増幅端子から入る電圧を\(V_\text{in}^{-}\)、開ループゲイン(オペアンプ特有の増幅率)を\(A\)とすると、増幅された出力電圧\(V_{\text{out}}\)は次式で表される。

\begin{align}
V_{\text{out}}=A(V_\text{in}^{+}-V_\text{in}^{-}) \label{opamp1}\tag{1}
\end{align}

 

 またオペアンプの重要な特性として「高入力インピーダンス」かつ「低出力インピーダンス」であることが挙げられる。

インピーダンスとは、交流回路における電流の流れにくさを表すもの(要は「抵抗」)である。

 つまり、入力側は抵抗が高く電流が流れにくく(理想は0A)、出力側は抵抗が低く電流が流れやすい(図2)。

 これは回路を組む上で非常にありがたい特性である
 何がどうありがたいのかは、以降で具体的に回路を扱いながら説明していく。

図2

負帰還回路

 オペアンプの基本は負帰還回路である。
 負帰還とは出力電圧をマイナス(負)にして入力に戻す(帰還)ことである。

 オペアンプの場合、反転入力端子に入る電圧はマイナスで出力されるため、出力電圧を反転入力端子に戻せば負帰還となる(図3参照)。

図3

 負帰還回路の特性は、開ループゲイン\(A\)と、負帰還の帰還率\(\beta=V_\text{in}^{-}/V_\text{out}\)で決まる。\(\beta\)を(\ref{opamp1})に代入し、入力電圧と出力電圧の比(伝達関数)を計算すると、

\begin{align}
\frac{V_\text{out}}{V_\text{in}^{+}}=\frac{A}{1+A\beta}\tag{2}
\end{align}

となる。
 さらに、多くのオペアンプでは\(A\gg 1\)であるため、

\begin{align}
\frac{V_\text{out}}{V_\text{in}^{+}}=\frac{1}{\frac{1}{A}+\beta}\simeq\frac{1}{\beta} \label{伝達関数}\tag{3}
\end{align}

となる。

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終わりに

 少し早いが一旦ここで区切る。

 次回はオペアンプを使った負帰還回路のうち最も基本となる3つの回路を取り上げる。

 次回はこちら

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