前回
にて、AnacondaでPythonをインストールした環境でモジュールをインストールする方法を解説した。
今回はその具体例として、Graphvizというモジュールをインストールする方法を示す。
Graphvizとは?
「Graphviz」とはそもそも何かというと、dot言語で記述されたグラフや図を任意の形式の画像ファイルへ変換するツールである。
機械学習では、分類問題を解く手法の1つである「決定木」を利用する際に用いられるツールである。
AnacondaにはこのGraphvizは標準インストールされていないため、新規でインストールする必要がある。
しかし、このGraphvizのインストールはAnaconda Navigatorやpipでインストールしてすぐ使える代物ではなく、いくつか段階を踏まなければならないため、その備忘録としても本記事に記録しておく。
手順1:本体のインストール
Anaconda Navigatorからのインストールを実施する前に本体をダウントード、インストールする。
① Graphvizの公式ホームページにアクセスする。
② 「graphviz-2.38.msi」をクリックし、インストーラをダウンロードする。
③ ダウンロードしたインストーラをダブルクリックする。
④ インストーラが起動したら「Next」をクリックする。
⑤ インストール先のファイルパスを控えておき、「Just me」を選択した上で「Next」をクリックする。
⑥ 「Next」をクリックする。
⑦ インストールが開始されるため、しばらく待つ。
⑧ インストールが終了すると下の表示が出るため「Close」をクリックし、インストーラを閉じる。
以上で、Graphviz本体のインストールは終了である。
念のため、⑤で控えたファイルパスにGraphvizのフォルダが作成されていることを確認する。
手順2:ユーザー環境変数の設定
① 「スタート」から「Windows システムツール」を探し、その下にある「コントロールパネル」をクリックする。
② 表示方法を「小さいアイコン」にした上で、「システム」をクリックする。
③ 「システムの詳細設定」をクリックする。
④ 下のウィンドウが表示されるため、「詳細設定」タブになっていることを確認し、「環境変数」をクリックする。
⑤ 下のウィンドウが表示されるため、「ユーザー環境変数」の「Path」を選択した上で「編集」をクリックする。
⑥ 下のウィンドウが表示されるため、「新規」を選択し、編集が有効になった欄に「C:\Program Files (x86)\Graphviz2.38\bin」と入力して「OK」をクリックする。
⑦ ④、⑤で開いたウィンドウを「OK」をクリックして閉じ、その他のウィンドウもすべて閉じる。
手順3:Anaconda Navigatorからのインストール
最後に、Anaconda NavigatorからGraphvizをインストールする。
インストール方法は下記を参照。
インストールの確認
Graphvizが正常にインストールできたか否かを確認する方法を示す。
下記の要領でdotファイルを別の形式の画像ファイルに変換できればOKだ。
① メモ帳を開き、下記コードを入力する。
graph {
A -- B
B -- C [color=blue]
C -- A [color=red]
}
② 拡張子を「dot」にした上で名前を付けて保存する。
③ 「スタート」から「Windows システムツール」を探し、その下にある「コマンドプロンプト」をクリックする。
④ コマンドプロンプト上に下記コマンドを入力し、エンターキーを押す。
dot -Tpng (dotファイルまでのファイルパス) -o (変換後のpngファイルまでのファイルパス)
⑤ pngファイルの保存先に指定したフォルダにpngファイルが保存されており、下のような図になっていればOK。
終わりに
私自身、このGraphvizのインストールにはかなり手こずらされた。
次回、再度環境を構築することになったときに本記事を参照しながら構築できれば良いと思う。
END
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